マニュアル制作や手順書作成の前に抑えておきたい8つの事前準備とステップ

マニュアルや手順書の導入プロジェクトを成功させるためには、制作に着手する前の事前準備が必要です。これらの事前準備を怠ると、マニュアル作成完了までの道のりが非常に長くなってしまいます。マニュアルを早く制作し、現場にマニュアルを活用してもらうことにより、効果を早期に発揮していきたいですよね。

今回は、マニュアル作成に関する8つの準備をステップごとに紹介していきます。

ステップ1:マニュアル作成リーダー(プロジェクトマネージャー)を決める

マニュアル作成リーダーやプロジェクトマネージャーとは、マニュアル作成を推進する方です。プロジェクト担当ですね。これに任命された方が、推進者であり、マニュアル制作の進行する係になります。

必ずしも複数名いる必要はありません。意志を持ってこのプロジェクトを進められる方を決めておきましょう。

ステップ2:意思決定者(プロジェクトオーナー)を決める

マニュアル作成に関わる意思決定を行なう人を決めます。

このマニュアルは誰に許可を取ったら完成!となるのか、決めておきましょう。いくつか種類の異なるマニュアルを作成していく場合には、複数の方々にオーナーをになってもらうのも良いかと思います。

ステップ3:目的を整理する

今回はなぜこのマニュアルを作成するのか、目的を明確にしておきましょう。目的を明確にしなければ、マニュアル作成プロジェクト自体の優先順位が落ちていく可能性があります。いくつか目的の事例をあげると、以下のようになります。

マニュアルや手順書を作成する目的は、

  • 業務効率化を行ない、業務工数を削減する、残業を減らすため
  • 業務標準化を行ない、業務クオリティを担保する、質を上げて顧客満足度を上げるため
  • 業務を可視化し、一部のルーティンワークを外注させてリソース再配分を行なうため
  • 新人育成など社内教育を行ない、即戦力人材を育てるため
  • マニュアルを作成しテストを実施することで、従業員の評価を行なうため

ステップ4:作成するマニュアルのスコープを切る(マニュアルを作成する範囲を決める)

マニュアルを作成すると言っても、会社やチームの全ての業務をマニュアル化するわけではないでしょう。

今回のマニュアル作成プロジェクトでは、どこまでの業務範囲をマニュアル化したいのか、事前に決めておきましょう。マニュアル作成にかかる業務工数やリソースに応じて、後ほど見直すことも手かと思いますが、まずはざっくりスコープを決めておくことが重要です。

マニュアルを作成する範囲を決めておけば、いつまでにどれくらいマニュアルを作ることができるか、スケジュールを決めたり、制作会社に依頼する場合にも締め切りや予算組みがしやすくなるでしょう。

ステップ5:マニュアルをカテゴリ分けする

スコープを決めたらマニュアルのカテゴリ分けをしましょう。カテゴリの分け方の例としては、

  • 業務の順番、フェーズで分ける:インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、など
  • 頻度で分ける:日次業務、週次業務、月次業務、など
  • 業務種類で分ける:商品登録、受発注管理、配送業務、など

などがあります。ここで大事なことは、できる限り細かくカテゴリを分けることです。カテゴリをサブカテゴリに再度分けていくことも一つの方法です。一つのマニュアルに落とし込んだ際に、10スライド程度になるのが望ましいです。

ステップ6:マニュアル制作の優先順位をつける

マニュアルのカテゴリ分けをしたら、どのマニュアル作成から着手するか、優先順位をつけましょう。重要度と緊急度を三段階(高、中、低)に分け、重要度×緊急度が高いものから着手していきましょう。

ステップ7:マニュアルの制作スケジュールおよび期限を決める

優先順位をつけたら、スケジュールやマニュアルを作成する期限を決めましょう。どのカテゴリのマニュアルをいつまでに作成するか、いつまでにプロジェクトオーナーの承認をとるかを決め、期限から逆算してマニュアル作成に着手しましょう。

ステップ8:マニュアル制作のお見積り

すべてが揃ったらマニュアル作成に関わる費用を見積もりましょう。特にマニュアル管理ツールを利用する場合であったり、マニュアルの作成作業やマニュアルに関するコンサルティングを外注(アウトソース)する場合には、一定の費用が発生します。

以上、8つの事前準備とステップを紹介しました。ぜひこれらを整えてから、マニュアル制作や手順書作成のプロジェクトを進めていきましょう。

マニュアル制作や手順書作成の前に抑えておきたい8つの事前準備とステップ
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